南の海の魚が綺麗な理由

まずはこちら「【仕入担当豆知識】まぐろの産地ってどうやって決まるの?
日本人は魚を食べることの好きな国民です。そのため、サカナといえば、まず料理を連想することが多いようです。刺身、塩焼き、煮物、どのように料理すればおいしいのだろうという話は、スーパーの売り場だけで交わされる話ではありません。居酒屋の席でも、釣り場でも熱を持って交わされる話題なのです。しかし、サカナには料理以外の魅力もあります。その一つが観賞用としての魅力です。水族館が家族連れなどに人気があるように、日常の中でもサカナを鑑賞する機会は多いものです。公園の池には綺麗な錦鯉が泳いでいたり、家庭の応接間の水槽などでもキンギョや熱帯のサカナが飼われていたりします。
サカナの中でも綺麗さを誇るものといえば、熱帯魚と答える人は多いでしょう。カラフルで派手な色合いは十分に鑑賞できるものです。水槽の中を優雅に泳ぐ姿にはだれもが癒され、しばらく見惚れてしまったりします。熱帯魚がカラフルで見事な色をしているのは、美しいサンゴ礁の海で仲間のサカナをほかのサカナと見分けるためということです。南の海はエネルギーに溢れ、たくさんの種類の生き物が育つので、仲間のサカナをほかのサカナと識別するために、色が派手になり、体の模様も複雑化していったとされています。ほかのサカナと識別できるように目立つような綺麗な色や複雑な模様になると、当然、敵となる生き物からも容易に見つけるようになってしまいます。そこで、このようなサカナたちは、目に似せた黒い斑点を違う場所につけて、本物の目を守ったりして、き残りのための工夫を施すようにもなりました。
ところで、日本で綺麗なサカナといえば、当然錦鯉ということになるでしょう。何しろ一匹数百万円で取り引きされることもあるからです。マニアも多く、品評会なども頻繁に行われています。一方、日本原産ではありませんが、数百円という安価な値段で買える綺麗な魚もいます。東南アジア原産のベタというサカナです。ベタは青や赤、白といった全身が原色一色の派手な姿をしていて、腹鰭や尾鰭も長くなびいていて、実に綺麗な姿をしています。鰭をなびかせて悠然と泳ぐ姿には、気品さえ漂っています。ところが、このベタにはもう一つの顔があります。それは闘争心の塊のようなサカナという顔です。現地では、このベタの闘争心を利用して、闘わせてギャンブルなども行われます。ただ、観賞用としても飼いやすく、「ワイングラスで飼える魚」などとも言われます。しかし、数匹を一緒の水槽で飼うことはできず、一匹ずつ別々に飼わないといけません。