魚の肝はなぜ美味しいのか

世界三大珍味と呼ばれる食材は、キャビア、フォアグラ、トリュフとされています。その中で、フォアグラはガチョウやアヒルにたくさんのエサを与えることで肝臓を肥大化させて得られる、ほぼ人工的な食材です。グルメが好む食材としても有名で、人間の食欲の凄まじさを考えさせられる食材でもあります。ところで、魚の中にも、その肝臓のおいしい魚がいくつかいて、なぜいくつもある内蔵の中でそこなのかと、どこか興味をそそられる話題です。魚料理好きなら知っている人は多いかも知れませんが、カワハギは、その刺身をキモで和えて食べると絶品の味になります。冬になると、カワハギの肝は大きくなり、それを狙うカワハギ釣りファンで、乗合船はごった返します。それと同じく、冬場の味として人気高いアンコウの肝もグルメ好みの食材です。アンコウ鍋に味噌と同じように溶いて入れて作られますが、単品としても人気メニューの「アンキモのおろしポン酢」があります。これは、アンコウのキモに、ポン酢ともみじおろし、小ねぎを添えて出される一品です。仕入れと調理の参考に!あんこうを堪能できる全国温泉宿4選もチェックしたいですね。
アンコウという魚は、アンコウの七つ道具などと呼ばれ、ほぼ捨てるところがないので、店にとっては嬉しい食材です。ただ、吊るし切りという専門の卸し方をする必要があり、経験が必要となるため、アンコウという魚の卸なら、専門の業者に頼んだほうが便利かもしれません。アンコウは、海底に棲み、じっと動かずに、目の前にきたエサを丸呑みするというエサの捕り方をします。チョウチンアンコウというアンコウがいるように、自分の頭の上からサオをのばして、その先から出したルアーのようなものを揺らして小魚を誘い、近くに寄ってきたら丸呑みするという捕り方をするのです。しかし、捕獲されたアンコウの胃袋の中から海鳥が出てきたという話もあります。海底に棲むアンコウが、どのような形で空を飛ぶ海鳥を呑み込む機会があったのか、不思議な話です。
ところで、アンコウの七つ道具というのは、胃袋を指す「水袋」、そして肝臓の「キモ」、そして卵巣のことである「ヌノ」、身肉を指す「身」、コラーゲンたっぷりの「カワ」、「エラ」、「ヒレ」のことを言います。骨の硬い部分と目玉、歯を除けば、全部が食べられるとされています。アンコウもカワハギ同様に、とも和えという料理法があります。つまり、同じ魚のキモを溶いて、それで身を和えて食べるのです。人間では、脂肪がたっぷり乗った肝臓は不健康の印となるので、十分注意しなければなりません。